計算の能力ってどのくらい必要?
先日、このブログに小学校一年生のお子さんを持つお母様から
計算の勉強の仕方についての質問を頂きました。
お返事が長くなってしまいそうなので、記事にさせて頂く事にしました。
私自身が息子たちや教室の子供たちと接し、書籍で調べたり、研究者の
方からのアドバイスを頂いたりしてたどり着いた考えを紹介させて頂きます。
少しでも、子供さんたちへの指導で迷っているお母様たちのお役に立てたら
嬉しく思います。
でも、まずは計算というのは、あることを証明したり、予想したりするときの
ツールだということを先に書いておいて話を進めていきたいと思います。
計算はもちろんできるにこしたことはないのですが、先日仕事でお手伝い
させて頂いた鈴木真二先生(東京大学大学院教授)の実験授業の中でも、
子供たちは飛行機の揚力の計算や単位の換算の際には電卓を使いました。
それは、ここで行った計算は、本来の目的ではなく手段にすぎなかったから
なのだと思います。
鈴木真二先生の実験ナビ(かがくナビに掲載)はこちらです↓
http://www.kagakunavi.jp/column/show/195
< 揚力係数を求める風洞実験の様子 >
*写真はクリックで拡大できます
○計算練習は何のため?
子供が学校から持って帰ってくる算数のテスト。
計算ミスが気になるお母様方もいらっしゃることでしょう。
”計算”ということに焦点をあてれば、ここでマスターすることは”速さ”と
”正確さ”ということになります。
でも、計算を学ぶ目的って何なのでしょう?
本来の目的は、生きていくため、社会生活を送るためなのでしょう。
友達に物をあげたり、もらったり、その差を計算したり、また公平に
同じ数ずつ分け合ったり。
おつりの計算だってできなくてはいけませんよね。
計算練習もきっとこういったシンプルな目的から始まったのだと
思います。
でももう一つ、今の日本の子供たちには計算練習をする目的が
あります。
それは学校のテストのため、そしてこれから何度か経験することに
なるだろう受験のため。
テストのための計算練習は、本来の目的からはズレていることもある
ようです。
でもこれについては”テストのため”と割り切って訓練するしかないようです。
○テストのための計算練習
中学受験や将来の受験を考えた時に、求められるのは”正確さ”と
”速さ”です。
でも残念ながら学校ではあまり具体的には計算の目標を教えてもらえない
ようです。
書籍と、息子を被験者!?にした実験から導き出した、計算の具体的な
目標は過去の記事にまとめています。
今も引き続き実験中!?ですが、今のところ、この目標で中学受験、
算数オリンピックも大丈夫そうです。
『小学生算数 どこまで暗算ができればいい』
http://homeeducation.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_7ae6.html
○質問への回答
お母様からの質問の中には具体的な計算方法について、
「色々な方法がありますが、どのやり方で指導すればいいのですか?」
というような内容があったと思います。
ここまでの話しの流れで、答えは想像して頂けると思いますが
「方法はなんでもいい」
のです。
学校で指導する、”10の補数”を中心にした方法もあれば、珠算のように
”5のまとまり”を中心に考える方法もあります。
江戸時代だったかは、くり下がり、くり上がりの計算は暗記していたようです。
これだけみても色々な方法がありますよね。
学校では一人の先生が大勢の子供をみなくてはならないので、全ての子供たちに
同じ方法で指導しますが、本来はその子にあった方法で指導してあげた方が
よいのだと思います。
計算の”速く”、”正確に”という目標を意識して、その子にあった方法を選んで
あげればいいのではないでしょうか。
逆に子供さんが気に入ったやり方でも、”速さ”と”正確さ”に問題があれば、
理由を説明して正してあげたほうがいいかもしれませんね。
でも、やっぱり、計算は”手段”にすぎないのですよね。
私が何人かの研究者の先輩に聞いたところ、
「実際には、計算はコンピューターで行ってしまうことも多いので、それが
間違っていないか概算できることが大事。」
ということでした。
最後に、
お母様からはもう一つ、”文章題”についての質問も頂いていました。
このことについてもよく聞かれることなので、別の記事でご紹介させて
下さいね。
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