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『夏休み自由研究 研究者に聞く分かりやすい研究の進め方』

子どもの興味にそって自由研究を進める方法 

 

2009年8月22日(土)晴れ 

夏休みもそろそろ終わりですね。

息子たち(6年生と4年生)の小学校は2学期制が導入された年から、

夏休みが短くなりました。

8月25日から、もう学校が始まります。 

皆さん、夏休みの自由研究は終わりましたか?

 

我が家は、長男を例に出すと、4年生の時には「コイルと電磁石の実験」

をして、自由研究というものの形を学びました。

5年生の時には「いろいろな砂を調べてみよう」ということになり、帰省した

福岡の様々な海岸で砂を採取し調べてみました。

これは予想しない面白い結果になって楽しい自由研究でした。

さて、今年は小学生最後の自由研究です。

今まではあれこれと私が候補を挙げてみて、その中からこうき

(長男 6年生)が選ぶという形でしたが、彼もこの1年は、私たちの

NPOが主催するジュニアサイエンスカフェに参加してきて、何人もの

研究者から色々な分野の研究の話を聞いてきました。

疑問に思ったことを、筋道を立てて解明していくという、科学以外でも

必ず役に立つ論理的思考を、少しずつ体感してきたはずです。

 

そう思っていたら、ぽつりとこうき(長男 6年生)が私に話しかけて

きました。

「ねぇ、ロボットってどうして電気で動くのかな? どうしてあんなに

複雑な動きができるのかな?」

そうですよね、だって学校で習う電気の授業では、最初は豆電球

つけてみるだけです。

「電気で明かりがつく」ことは学びました。

4年生ではソーラーカーなんてものも走らせてみたけど、深いことは

教わらないので、実はプラモデルを組み立てるのとあまり変わらな

かったようなのです。

こういう流れからみても、長男の疑問は、なるほどもっともなものでした。

 

私自身、物理や化学は大の苦手でした。

不思議なことに気づく感性はもち合わせていたようなのに、宿題の

自由研究はどうやって進めたらいいのかさっぱり分かりませんでした。

でも今は違いますよ!

ジュニアサイエンスカフェを通して、研究者に「研究とは何か」を聞いて

きたのですから。

 

では私が研究者に教わってきた「研究の仕方」を紹介します。

仕事でお世話になっている、東京大学工学部航空宇宙工学専攻

大学生、大学院生がちょうど大会出場のために飛行ロボットを作って

いました。

子どもたちと研究室へ行ってロボット製作の様子を見せて

もらってきました。

 

< 製作中のはばたく飛行ロボット >

*画像はクリックで拡大できます

 090821_6

 

 

 

ここで聞いてきたことも合わせて、自由研究が苦手な私が、研究者から

学んだ研究の進め方を紹介してみたいと思います。

 

1.疑問をもつことが研究の始まり

 確かめたいこと、調べたいことがなくては研究する意味がない

 ですよね。

 小学生の間に、色々な自然の現象に出会って、不思議に思う感性を

 磨いて下さいね。

 こうきは 

 「ねぇ、ロボットってどうして電気で動くのかな? どうしてあんなに

 複雑な動きができるのかな?」

 と言いましたが、これが自由研究の動機です。

 

 研究で使うシンプルなロボットは秋葉原の九十九電気まで

 いって探してきました。

 

< メカ・タートル(TAMIYA) >

*画像はクリックで拡大できます

Kame

 

 

 

2.疑問を整理する

 何人かの研究者から教えて頂いた大切なことがあります。

 「疑問はまず整理する」

 ということです。

 これは科学に限らず会社で何かを企画する時や、問題にぶつかった時

 など、どんな時にも必要なステップですよね。

 こうきは上の疑問を整理し、次のように研究を進めることにしたようです。

 ○電気のエネルギーはどのようにしてロボットの動きに変わるのか

 ○モーターの回転が動きのポイントになることが分かったけど

  どうして「回転」がさまざまな動きに変わるのか

 ○ロボットの走行速度を速くするにはどうしたらいいか

 

3.仮説を立てる

 まずは、今まで学校で学んだことや、本やインターネットで調べたこと

 などを参考に自分なりの仮説を立ててみます

 こうきは、最後の「速度を変化させる」方法について仮説を立てました。

 ○豆電球の実験からロボットも直列に電池をつなげたら速く歩く

 ○動きを伝達するギアの直径を小さくしたら速く歩く

 ○安定して速く歩くためには足が滑らないよう少し重くする

 

4.実験で確かめる

 さあ、ここまでできたら確かめるための実験の方法を考えます。

 研究者に聞いた実験計画のコツは

 「変化する条件を一つにして、他の条件は固定する」

 ということでした。

 電圧の違いと速度の関係をみるのなら、その時に重さなどは

 変えないし、気付かぬうちに他の条件が変わったりしていないか

 注意を払います。

 本実験の前に、予備実験も行います。

 予備実験はデータを取る前の大切な準備です。

 

5.考察する

 どんな結果になったでしょうか?

 結果をみながら考えてみましょう。

 研究者はどなたも次のようにおっしゃいます。

 「予想通りにならなくても、実験のデータは大切な結果です。

 予想通りでない方が、その理由を考えていくと、誰も知らない

 大発見につながるかもしれないですよ。」

 

このようにして、自由研究を進めれば、今までに興味を持って

いたことに、さらに興味がもてそうですよね。

私は大人になって初めて「自由研究の方法」が分かりました。

そしてその楽しさも知りました。

機会があれば、研究機関の公開日などに出かけて、「研究とは

何か」を知っている本物の研究者に話を聞いてみるのも楽しい

ですよ。

 

こちらのブログは小学館の子育て情報サイト

ウェブeduでご紹介頂いております。

 

 

 

 

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