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『小学生科学 宇宙と深海』

ライバルは深海魚!?

2008年10月31日(金) くもり

先日、サイエンスカフェにお招きしたJAXA三輪田真さんを東京オフィス

にお訪ねして、サイエンスカフェのお礼とアンケートの結果をご報告をして

きました。

JAXAでロケットや衛星、宇宙ステーションの開発をされていた三輪田

さんのお話は、学生のころ科学にはあまり縁がなかった(というより

好きではなかった!?)私にとっては、考えてもみなかった視点の

ものばかりで、お伺いしていると、あっと言う間に時間が過ぎてしまい

ました。

 

中でも印象に残っているのが気圧のお話です。

気圧というのは、普通の人たちはあまり日常では気に留めませんよね。

でも、宇宙に行くとなるとそうも行きません。

大気圧については 科学技術振興機構のWebサイト『かがくナビ』の中で

 東大鈴木真二先生が 楽しくて分かりやすい実験をして下さっています!

『実験ナビ』 http://www.kagakunavi.jp/column/show/156 )

 

宇宙開発では、地上では当たり前にかかる”1気圧”をどう維持するかも

重要な課題です。

そして、話は次回のサイエンスカフェの話題に移り・・・

 

「次はJAMSTECから深海生物の研究者が来られるのですよね?」

と三輪田さん。

「そうです。」

とお答えすると、三輪田さんはこんなお話をされました。

 

< 深海を調査する しんかい6500 >

*画像はクリックで拡大できます

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「地上と、宇宙との気圧の差は”たかが”1気圧。

それでも人間にとっては大変なことです。

でも、深海に住む魚の中には600気圧の中を悠々と泳いでいる

ものもいる。

その姿はある意味ショックです。」

 

私は、深海魚の姿を見てショックだなんて思ったことはありません。

せいぜい

「変な形!」

ぐらいなもの・・・(失礼しました!)

人間が暮らしている環境を客観的に捉え、また最先端の科学人間の

技術力をご存知の研究者だからこそ出てくる言葉なのだと思います。

そして、それほど生命の適応力というのは凄いものなのですよね。

 

今の環境を当たり前とは捉えていない三輪田さんのお話の中には

「たくさんあると思われる大気だって、地球の直径から考えるととても

薄いもの。

水だって、人間の活動によっては減っていく(たまらなくなる)ことだって

あるのです。」

というお話もありました。

 

当たり前に思っていることを客観的に見直してみる。

色々なものを見て、たくさん学んで、子供たちにもそういう目を持って

もらいたいと感じたお話でした。

 

 

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『小学生算数 やわらか頭で考える算数』

分数と少数と

2008年10月28日(火) 晴れ

一緒に算数を勉強している子供たちがいるのですが、子供たちの

質問は、時には思いもかけないものもあって、びっくりさせられます。

 

6年生のたけるくん。

わり算の話からこんなことを聞いてきました。

「1÷3って、小数だと割れないのに、分数だと割れるの?」

そこでこんなお話をしました。

「今みんなが使っている数字は10種類。

 アラビア数字というよね。

 これを使うとすると、小数の場合は0から1の間は10等分にしか

 できないよね。

 でももし、数字が12個あったら?」

 

そういって、12個の数字を書いてみて(2つは適当に!)、0と1の

間を12等分します。

 

< 12等分した小数!? >

*画像はクリックで拡大できます

081028

 

 

 

 

 

 

「ほら、3で割ることができるよ!」

 

これにはたけるくんもびっくり。

 

「数字で表せないから答えが存在しないわけじゃないんだよね。」

と話すと

「じゃあ、小数と分数をうまく使い分ければいいんだね。」

とたけるくん。

 

こんな時には分数も便利なのですよね。

使い分ける!ということに気づけば、6年生としてはまずまずかな、と

思いながらこの日の算数は終わりました。

たけるくんは、算数が大好きなんですって!

これからが楽しみです。

 

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『小学生科学 親子で科学を話題にできる場所』

ジュニアサイエンスカフェ を開催しました

2008年10月26日(日) 雨

先週10月18日土曜日、埼玉県戸田市立戸田東小学校の理科室を

お借りしてジュニアサイエンスカフェを開催致しました。

今年の2月にブリティッシュカウンシルメアリーさんからジュニアサイエンス

カフェのお話を聞いて以来、「日本でもジュニアサイエンスカフェを!」と思い

立って8ヶ月。

周りの方々に支えられて、思いがけない速さで実現することができました。

お手伝い下さった皆様、参加して下さった皆様、本当にありがとうござい

ました。

 

第1回のジュニアサイエンスカフェの参加者は市内7校から応募してくれた

5年生、6年生とその保護者約50名でした。

見学の方、市の教育委員会の方、広報の方などもいらして、会場はほぼ満席の

大賑わいとなりました。

 

< 正門に貼ったご案内 >

*画像はクリックで拡大できます

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< 会場の様子 >

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JAXAからお招きした三輪田真さんは、JAXAではロケットの開発、宇宙

ステーションの開発などのプロジェクトを経られている宇宙開発技術者です。

三輪田さんがされる宇宙の話、宇宙ステーションの話などは、分かりやすくて

とてもワクワクするものでした。

そして話は、地球観測衛星「だいち」の話へと移り、「だいち」からの画像を

見ながら地球の様子をみんなで観察します。

10年という時間の中でも、さらにもっと短い時間の中でも、地球上では

大きな変化が起こることがあります。

このお話の後、自分たちが住む戸田市の10年後について想像し、

絵を描いてみることになりました。

 

< 「だいち」の画像を説明する三輪田さん >

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(このパネルも手作りです!)

みんなで描く絵は

「10年後はこんな風になるだろう」

というものでもいいし

「こんな風になったらいいな」

というものでもいいということにしました。

 

< 保護者と子ども6人1グループでの作業 >

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絵を描くだけでなく、折り紙を使い立体的に仕上げるグループも

多くありました。

 

45分と言う短い時間の中での作業でしたが、飲み物を飲んだり、

キャンディを食べたりして、初対面だったグループの人たちとも

打ち解け、だんだんとリラックスムードになっていきました。

(でも作業は大急ぎ!)

 

< 三輪田さんに質問をするお母さん >

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直接、研究者とお話ができるところもサイエンスカフェの良いところです。

 

そしてできあがった作品の多くが、緑の多い、ちょっと昔の日本の様子を

思い出させるようなものでした。

「だいち」から見た今の戸田市は、あまりにも緑がなく、ほとんど”グレー”

だったので、子供たちも何か感じるところがあったのかもしれません。

出来上がった作品はグループ毎に発表します。

 

< 発表する子供たちと 絵を持つ保護者 >

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発表の準備時間はほとんどなかったにも関わらず、子供たちの多くは

メモも見ず、自分が考えたことを自分の言葉で上手に発表してくれました。

事前にトレーニングを受けていたジュニアリーダーの子供たちが、出だしを

引っ張ってくれたというのもありますが、子供ってすごいですね!

 

このようにして、慌しくも楽しい時間はあっと言う間に終わってしまいました。

参加した子供たちと保護者の皆様に書いて頂いたアンケートでも

ほぼ全員の方が「楽しかった」「また参加したい」と言って下さいました。

そして保護者の方全員が

「子供と参加してよかった!」

と言って下さったのです。

親子参加にこだわった甲斐がありました。

きっとご自宅に帰られても、子供さんと一緒にサイエンスカフェの話を

して下さったのだろうな~と想像すると、準備の大変さなんて吹き

飛んでしまいます。

 

次回は12月20日。

海洋研究開発機構の研究者をお招き致します。

 

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『小学生科学 科学者と直接話す意義』

今の科学でできること、分かることの範囲

 

2008年10月18日(月) 晴れ

埼玉県戸田市立戸田東小学校で、10月18日にジュニアサイエンスカフェ

開催しました。

紹介記事は『朝日小学生新聞』に月一度ついてくる『朝日お母さん新聞』

にも掲載されました(10月20日 *17日と誤って記載してしまいました・・・)

(東京大学大学院航空宇宙工学専攻教授、鈴木真二先生の記事のお隣に

紹介されており、大変恐縮してます)

 

ジュニアサイエンスカフェの内容もまたご紹介したいのですが、今日は

ゲストスピーカーの科学者、三輪田真さん(鈴木真二先生のご学友です!)

のされたお話をご紹介致します。

 

その前にサイエンスカフェのご報告ですが、お陰さまで大盛況に

終わりました。

まだまだ改良したい点も出てきましたが、とにかく無事に終わりほっと

しています。

 

サイエンスカフェ会場の様子はこんな感じです。

 

< ジュニアサイエンスカフェ会場の理科室 >

*画像はクリックで拡大できます

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スクリーンの前に立っていらっしゃるのが三輪田さんで、月と地球の

大きさについてバスケットボール(直径22センチ 子供用)テニスボール

(硬式)を使って分かりやすく説明して下さいました。 

 

実は、幸運なことに、ジュニアサイエンスカフェ終了後に三輪田さんが

スタッフジュニアリーダーの昼食会に飛び入り参加して下さり

色々とお話を聞くことができたのです。

 

< 三輪田さんのお話を聞く子どもたち >

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子どもたちは色んな質問を三輪田さんにしていたのですが、例えば

「月には生き物がいますか?」

という質問には

「今はまだ発見されていないけど、いないかどうかはまだ分からない

 んですよ。

 実はまだまだ月についても分からないことだらけなんです。」

と答えて下さいました。

「ブラックホールは作れますか?」

なんて大胆な質問にも

「今の人類の科学では作れないですよね。」

と、丁寧に理由も説明して下さり、決してあっさり

「それはできない」とか「それは分かってる」ということはおっしゃらない

のです。

子どもたちに今の科学で分かること、できることの範囲を教えて

下さっているようでした。

 

なんでも”分かったこと”として話すのではなく

「自分たちがその先を研究するんだ!」

という気持ちにさせてくれるお答えでした。

そしてご専門の宇宙ステーションのお話や、宇宙飛行士さんたちの

お話は聞いてとても興味深く、三輪田さんご自身もとても楽しそうに

みえました。

 

そんな体験ができるだけでも、ジュニアサイエンスカフェ子どもたちと

科学者が直接お話ができる意味があるのではないかと感じました

 

「でも、近くでジュニアサイエンスカフェはやってないし、科学者なんて

どこで会ったらいいの?」と思われた方。

近くに国や企業の研究所大学の博物館はありませんか?

研究所では一般公開を行っているところもありますし、大学の博物館にも

研究者が学芸員さんとしていらっしゃることがあります。

是非科学者を探して、直接お話してみて下さいね。

きっと新しい発見があると思います。

 

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『小学生科学 ノーベル物理学賞 益川敏英さんが語る子どもの教育』

子どもの好奇心をどう伸ばす?

 

2008年10月13日(月) 晴れ

先日発表があったノーベル賞、日本人が4人も受賞しました!

嬉しくなってしまいますよね♪

子育て中&子どもの教育の仕事をしている身としては、ノーベル賞

受賞者が日本の教育についてどう考えているのかはとても気になります。

 

先日、東京都千代田区の日本学術振興会で行われた会見では

益川敏英さんが日本の教育について語られたようです。

 

「教科書の内容を身につけることは必要だが、子どもが疑問に思ったり

不思議に感じる問題に触れさせることが大切だ・・・」

 

また益川さんは塩谷立 文部科学大臣に

「人間は本来好奇心がいっぱい。それに応える教育システムを考えてほしい」

と注文をつけたのだそうです。

 

本当にそうなのですよね。

私が関わっている子どもたちは、どの子も好奇心いっぱいです。

そしてそれを伸ばしてあげるためには、だれか一人でも大人がそばに

いてあげて驚いたり感動したりしてあげなくてはいけないのだと、海洋生物

学者のレイチェル・カーソンは彼女の著書「センス・オブ・ワンダー」の中で

語っています。

 

The Sense of Wonder Book The Sense of Wonder

著者:Rachel Carson,Charles Pratt
販売元:Harpercollins
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 

センス・オブ・ワンダー Book センス・オブ・ワンダー

著者:レイチェル・L. カーソン
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 

立ち上げたNPO(センス・オブ・ワンダー)で10月18日に開催するジュニア

サイエンスカフェが、少しでもそういう場所になればいいな~と思ってます。

 

ジュニアサイエンスカフェに関心を持って下さった方は、素敵に紹介して

下さっているyuyuさんのブログ

『フルタイムママの「地頭のいい子を育てよう」』

の中の記事を覗いてみて下さいね♪ 

参加は締め切りましたが、会場への出入りや見学は自由です。

「日本初! 本格的なジュニアサイエンスカフェ」

http://yuyuloveskids.jugem.jp/?day=20080929

 

さて、18日まであとわずか。

でもまだまだ準備も残っていて大変な一週間になりそうな予感です・・・

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『小学生お出かけ ぶどう畑で感じる科学』

収穫の秋にも科学がいっぱい

 

2008年10月4日(土) くもり

すっかり涼しくなって、周りの見渡すと実りの秋ですね。

・・・と言いたいところなのですが、我が家の周りでは見渡しても

あまり実りの秋は感じられません。

きっとこの季節には、昔の人たちは、みんなで豊作を祝い、自然の

恵みに感謝していたのでしょうね。

でも今ではスーパーに1年中果物や野菜が並んでいます。

実りの秋に感謝の気持ちを持つことも忘れてしまいそうです。

 

我が家では、毎年息子たちにも実りの秋を感じてもらいたいと考えて

できるだけ、そんなことが感じられる場所に出かけるようにしています。

今年はジュニアサイエンスカフェの展示物の準備もあったので、展示用の

樹をもらいに行って、実りの秋も体感してくることになりました。

 

樹をもらいに行った場所は埼玉県飯能市

この辺りは西川材という良質の木材の産地なのだそうです。

樹を分けて頂いたのは木製品工房「木楽里(きらり)」さん。

展示するためのヒノキとスギを格安で分けて頂きました。

しかも事情をお話しすると、初めてお会いしたにも関わらず、ジュニア

サイエンスカフェリーフレットをお店に貼って下さるとのこと。

ありがとうございます!

ふんわりと樹の香りが漂う工房では、親子で毎週通って学習机

などを作る方などもいらっしゃるそうです。

親子で作った机なんて素敵ですよね♪

 

< 工房 木楽里 >

*画像はクリックで拡大できます

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< 木と工具が並ぶ工房 >

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工房 木楽里

http://www.k-kirari.co.jp/

 

まずは用事を済ませて、その後は秩父の方へもう少しドライブ。

横瀬にある、あしがくぼ果樹公園村ぶどう狩りをすることに

しました。

 

農園の方にぶどうの切り方を教わり、ぶどうを採ります。

お日様の光をたくさん受けて育ったぶどうはとっても甘くて美味しいのです。

割と急な斜面にあるぶどう畑のぶどうの樹たちは、それぞれの葉っぱが

重ならないように上手に隙間を埋めていてお日様の光を分け合っているよう

でした。

 

< 斜めになっているのはどっち!? >

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農園の方が

「ぶどうの皮が少し破れて縮んでいるように見えるものも、実は甘みが

 凝縮されていてまたおいしいんですよ。 商品にはならないけど。」

と教えて下さいました。

口に入れてみると、水分が減った分甘みが凝縮されて干しぶどうの

ようにギュっと甘みが詰まっています。

水分が少しずつ皮の外に出て行って、中ではどんなことが起こって

いるのでしょうね。

そして少し紅葉し始めたぶどうの葉。

ぶどうのように葉を落とす落葉樹と、一年中葉を落とさずに寒い冬を越す

常緑樹

その葉にはどんな違いがあるのでしょう。

家に帰ってぶどうを食べながら息子たちとそんな話をしてみました。

 

光合成をするなら大きな葉っぱがいいに違いありません。

でも冬の寒さや乾燥の中を生き抜くには、広い葉っぱは邪魔に

なってしまうのですよね。

「ぼくたちも冷たい風が吹いたらちっちゃくなるもんね。」

と話すこうき(5年生) 。

子どもたちと美味しいぶどうを食べて、植物の自然の中で生きていくための

進化も感じることができたかな。

 

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